一人暮らしにおすすめのフライパンは?【結論:ステンレス製フライパン】

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一人暮らしにおすすめのフライパンは?【結論:ステンレス製フライパン】

一人暮らしにはどんなフライパンが使いやすいんだろう?
いろいろ種類がありすぎてわからない…。

そんな方に向けて、この記事ではこれまで色んなタイプのフライパンを使ってきた一人暮らし9年目の僕が本気でおすすめするフライパンを紹介します。

企業サイトの記事は一般的なことしか書かれていないし、「おすすめフライパン40選!」とか言われても…多すぎてどれを選べば良いのかわからない。

一方でシェフや専門家などの個人が書いた記事もありますが、「いや、こっちはそこまで料理ガチ勢ではないんだけどな…^^;」というのが正直なところ。

そもそも普通の会社員や大学生の一人暮らしって、時間のない中、調理からお手入れ、片付けまで全部自分一人でしなきゃいけないんですよね。(当たり前だけど)
だから、お店の料理人とはフライパンの選び方が少し変わってくると思います。

そこで、普通の一人暮らし会社員である僕が9年間の知見を記事にすることには一定の価値があるのではと考えました。

執筆者

きんじょ /TikTok / Instagram
神戸大(理系院)卒のフルリモWebマーケ会社員です。好きなものはTikTok(フォロワー2万人)、英語(TOEIC925点)、Switchのマリオカート(プレイ時間3000h)。

目次

フライパンの一般的な選び方

最初に、フライパンについての基本的な知識から整理していきたいと思います。
「はやくお前のおすすめ商品を教えてくれよ」という方はこちらからどうぞ。

まず、フライパンを選ぶ際に最も基本的な観点が3つあります。

①対応熱源(ガスコンロ or IH)で選ぶ

おうちの熱源に対応していないとそもそも使えないので、注意しましょう。僕の今の賃貸はガスです。

将来引越すことを考えるとガス・IH両対応のものを買ったほうが無難ではありますが、僕は逆に次引っ越すとしてもガスコンロの物件を条件として選ぶと思います。ガスのほうが素早い温度調節がしやすいですし料理がうまくいきやすい実感があります。
あと最近はIHだと電気代も少し気になっちゃいますね。

②使われている素材で選ぶ

フライパンに使われている素材には大きく分けて

  • アルミニウム製
  • 鉄製
  • ステンレス製

の3種類があります。それぞれのおおまかな特徴は表のとおりです。

スクロールできます
素材メリットデメリット
アルミニウム製・コーティングが施されているものが多く焦げ付きにくい
・熱伝導率が高く予熱が不要
・軽くて扱いやすい
・コーティングが剥がれやすく耐久性が低い
鉄製・使い続けるほど油が馴染み使いやすくなる
・耐久性が高く長く使える
・熱伝導率が高く火が通りやすい
・使用前後で油処理が必要
・重くて扱いにくい
・お手入れをミスると錆びる
ステンレス製・お手入れが簡単
・耐久性が高く長く使える
・保温性が高く予熱調理ができる
・熱伝導率が低く焦げ付きやすい
・比較的高価
・重くて扱いにくい

アルミニウム製

素のアルミニウムには食材が焦げ付きやすい性質があるため、表面がコーティング加工されているものがほとんどです。
フッ素樹脂を使ったテフロン加工が最もメジャーですが、剥がれやすいという欠点があります。
その欠点を補うために、人工のダイヤモンドの粉末を混ぜたダイヤモンドコート、大理石の粉末を混ぜたマーブルコート、チタンの粉末を混ぜたチタンコートなどの製品が販売されています。
ただし、それで何十年も持つかというとそうではなく、基本的に表面加工のアルミ製フライパンは2〜3年で買い替えるのが一般的なようです。
また、特にダイヤモンドコートやマーブルコートは強火に弱いといった性質もあるので注意が必要です。

鉄製

中華料理店で使われるイメージのある鉄製のフライパンは火の通りが抜群で料理人が愛用しています。
また、果たしてどれくらい効果があるのか定かではないですが、加熱時に鉄分が食材に浸透するため、不足しがちな鉄分を体内に摂取できるというメリットもあるそうです。

ただし使い方には注意が必要で、最初にシーズニングと呼ばれる油を火にかけて馴染ませる処理が必要だったり、使用後は洗剤を使って洗うことができなかったりします(せっかく馴染ませた油が落ちてしまうため)。

ステンレス製

ステンレス製のフライパンは少し高価ですがその分めちゃくちゃ丈夫な素材なので、使用後、洗剤はもちろん、たわしなどでゴシゴシ洗うことができます。耐久性が高く一生物のフライパンになります。
1点、調理前に2~3分ほどの予熱をしないと食材が焦げ付いてしまうので注意が必要です。表面に水滴を垂らしたときに、水玉になってコロコロ転がるようになれば予熱が完了した合図です。
熱伝導率の低さを補うため、アルミニウムとの多層構造になっているような製品もあります。

③サイズ(直径&深さ)で選ぶ

フライパンのサイズも検討ポイントの1つです。

20〜24cmのフライパン

キッチンが狭くても使いやすいのと、収納にも困らないのがgoodです。あと、小さい分軽いので疲れにくいです。
ただ、1回に作れる分量は1〜2人分くらいです。

25cm以上のフライパン(おすすめ)

場所はとりますが、3〜4人分の分量を一度に作ることができます。個人的には、一人暮らしは作り置きしてナンボだと思っているので25cm以上は欲しいです。

深さはできれば5cm以上欲しい

深さが深いほど重量感も出てしまいますが、油などの飛び散りが少なくなり後掃除が楽です。
また、煮たり茹でたりすることも可能になるので、カレーとかもフライパンで作れたりします。
個人的には深さが5cm以上あるとある程度しっかり深さがあるな、という体感です。

一人暮らし用フライパンで特に重要な3つの観点

ここまでは、たぶんどこのブログ記事にも書いてあるような話。
ここからは、実際に一人暮らしを9年間やってみて「これって、一人暮らしにとってはめっちゃ重要じゃね?」と個人的に感じているポイントを3つご紹介します。

①お手入れは簡単か?

使い終わった後、簡単に洗えるかどうかです。一人暮らしのフライパンはかなりお手入れゲーだと感じます。お手入れが面倒だと自炊するたびに時間が取られるだけでなく、自炊そのものが億劫になって外食が多くなりがちです。

②美味しく出来上がるか?

せっかく作った料理があまり美味しくないと、これもやっぱり外食でいいやとなってしまいます
素材にしっかり火が通り、美味しく出来上がるかどうかも重要ポイントです。

③使っていてテンションが上がるか?

ふざけているようで、個人的には超重要ポイントだったりします。料理という行為そのものが楽しくないと、自炊は単なる労働(負荷)になってしまいなかなか継続できません
料理を長く楽しむためには、見た目や使用感が味わい深いフライパンであるほうが良いです。

【素材別】各フライパンを実際に使ってきた感想

僕はこれまでアルミ製→鉄製→ステンレス製という変遷をたどってきました。
ここからは、僕の独断と偏見でそれぞれのフライパンについての感想を解説していきます。

アルミニウム製フライパン

先ほどの3つのポイント(お手入れは簡単か?/美味しく出来上がるか?/使っていてテンションが上がるか?)に、「価格はお手頃か?」「耐久性は高いか?」を加えた5種目でアルミ製フライパンを評価したときのグラフが下図です。

お手入れについて

お手入れについては、金たわしなどを使うと表面加工が剥がれてしまうのでNG。汚れは基本的には頑張って柔らかいスポンジで落としましょう。

耐久性について

価格の低さは申し分ないのですが、その分表面加工の劣化による買い替えが発生してしまうのがネックです。硬い素材のヘラやお玉が強く当たってしまうと、どうしても傷ついてしまいます。僕の使ってきたアルミフライパンも、写真の通り表面の損傷がひどくなってしまいました。(もちろん使い方をもっと気をつければマシだったとは思いますが…)

自炊のモチベーションへの影響

そして個人的に一番のネックは、その一般家庭にありふれたビジュアル。料理中どうしても作業感が出てしまい、あまり自炊モチベが上がりません。道具として愛着が湧くこともありませんでした。

ただもちろん、価格も安いし表面加工のおかげで焦げ付きにくいので、まったくの料理初心者が最初に買うフライパンとしては申し分ないとは思います。

鉄製フライパン

鉄製フライパンは黒光りした見た目がとてもかっこよく、愛着が持てる一品です。
上述の通り、使い込めば使い込むほど油が馴染んで使いやすくなるというその仕様が、育成ゲームのようでワクワクします
火がよく通るので、鉄製フライパンでステーキを焼いたりすると、アルミ製で焼いた時よりも何倍か美味しく感じられます。
僕の使っていた鉄製フライパンはこちら。

油ならし(油がえし)について

使い始めて間もない頃や、焦げやサビを削り取った後などは、油が馴染んでおらず上手く調理できません。そこで油ならし(または油がえし)という手順が必要です。
たっぷりの油(1カップほど)を注ぎ、3分ほど加熱してから油を捨てるという作業です。

調理後のお手入れについて

調理後は、まだ鉄フライパンが温かいうちに洗う必要があります。フライパンの中に長時間料理の残りや水を溜めておくのもサビにつながるのでNG。
そして他のフライパンと最も異なる点は、洗剤を使えないということです。水を流しながら、たわしでゴシゴシ汚れを落としていくイメージです。
洗い終わった後はキッチンペーパーなどを使って、再度油を表面に刷り込んでおく必要があります。

魅力的だが、ちょっといろいろ面倒くさすぎた…

たくさんメリットがある鉄製フライパンですが、ちょっと個人的にはお手入れの面倒くささが上回ってしまい使わなくなってしまいました。

油ならしについては、その工程自体の面倒くささももちろんですが、使い終わった後の油の処理にも一苦労でした。オイルポットに入れておけば油を繰り返し使うこともできますが、一人暮らしだとそこまで高い頻度で料理するわけでもないので、どうかなという感じです。

あとは、個人的に調理後すぐに後処理をしないといけないというのが難しかったです。調理が終わったら、まず先に食べたいですよね?そして食べている間、作り置きする分の残りはフライパンに残ったままだし、空になったときは汚れを浮かせるために水を張っている。
作った料理と一緒にお酒を飲んでいるとフライパンを洗うのが次第に面倒くさくなっていき、結局次の日の朝に洗うということも。
僕のこういう怠惰なところが、鉄のサビに繋がってしまいました。

ステンレス製フライパン

見た目の美しさと耐久性

僕が購入したステンレス製フライパンはこちら。

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全身シルバーの上品な輝きが、自炊モチベも高めてくれます。
とにかく見た目が良いので、キッチンで見せる収納をしていてもあまり生活感が出ません。普段はこのようにネオジム磁石を使って上から吊るしているか、イケアの鍋ぶたオーガナイザーに立てて収納しています。ぜひセットで購入して使ってください。

ネオジム磁石の耐荷重6kg > ビタクラフトのフライパン1.6kgなので、全然大丈夫ですね。

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鍋ぶたオーガナイザーは、吸水力の高いジョージジェンセンのタオルと組み合わせて使うのが定番。

価格は高いですが、一度買ってしまえば半永久的に使い続けられる耐久性も兼ね備えています。amazonのレビューを見ていたら、ビタクラフト歴30年の猛者もいますね。

お手入れについて

傷にもサビにも丈夫なステンレス製。調理後水を張っておき、食べ終わったら洗剤とたわしを使ってゴシゴシ洗えるのがとてもストレスフリー。(もちろん、熱があるうちに洗えるならそのほうがよいです)
たまに発生する焦げ付きや変色のような汚れは、どうしてもスポンジで取れない場合は、メラミンスポンジを水につけて優しく擦ると綺麗になりました。(一応、強く擦りすぎないように注意)

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上手く調理するには少しテクニックが必要

唯一の欠点といえば、少し調理にコツがいることでしょうか。特に予熱を怠ると、食材が焦げ付いてしまいます
はじめに中火で2分ほど熱します。予熱が完了した合図は、水滴を落としたときに水玉になってコロコロ転がるようになればOKです。(落とした瞬間「ジュー」とその場で蒸発してしまったら、まだ予熱が足りない合図です)

付属の説明書より

お肉や魚、卵などのタンパク質、もしくは片栗粉などでんぷんの加熱は特に焦げやすいので注意が必要です。そこで、ステンレス製フライパンを使うときも鉄製フライパンと同じく、「油膜をつくる」という概念を持っておくことが大切です。

ステンレスフライパンに油膜をつくる方法

1. 予熱する前のフライパンにサラダ油(※)を入れる
2. フライパンを中火で熱する
3. 油から白い煙が出始めたころで火を止める
4. フライパンを手で触れるくらいまで自然冷却する

※オリーブオイルやごま油では代用不可です。これらは不乾性油といって乾燥しにくいため、上手く油膜を作ることができません。(ちなみにサラダ油は半乾性油)

これをすることで、本当にこびり付かなくなります。

と、いくつかコツが必要なステンレス製フライパンですが、この少し上級者向きの技術を必要としている感じが、逆に自炊欲を掻き立ててくれています

最終的にビタクラフトのフライパンを選んだ理由

いろんなステンレスフライパンが販売されている中で僕は最終的にビタクラフトのオレゴンというモデルを選んだのですが、理由は下記になります。

  • 値段が1万円を切っており、他のステンレスフライパンよりややお手頃
  • フタが付属しており、全面シルバーの仕様もかっこいい
  • 深さがあるので炒めものだけでなくさまざまな料理に使いやすい
  • AmazonやGoogle、YouTubeなどで口コミを調べまくったが好評なものが多かった
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ステンレス製フライパンで実際に料理してみた

僕が特に気に入っているレシピを1つだけ紹介しようと思います。「ツナときのこのワンポット醤油パスタ(クラシル)」です。

まず、フライパンに

・水/400ml
・醤油/大さじ1
・砂糖/小さじ1
・顆粒だし/小さじ1

を投入して、沸騰させます。
※これはパスタ100gのときの分量なので、僕は150g食べたい時は水500、醤油大さじ1.5とかにしています。

沸騰したらしめじ、ツナ缶(油漬け)、パスタを投入します。
しめじは元からバラの状態で袋に入っている、洗わなくて良いやつを使うとラクですね。

フライパンが25.5cmと大きいので、パスタは折ったりせずそのまま投入。
ふにゅっとまげるだけで簡単に押し込めることができます。

使っているトングはこちら。無駄な作りが一切なく、洗いやすくて衛生的です。

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そのまま煮詰めて、パスタが水を全部吸ったら完成です!

コラム:一人暮らしの外食vs自炊論争について

そもそも一人暮らしで自炊することには、下記のように外食派からのさまざまな反対意見が見受けられます。

  • 「自炊している時間がもったいない!(=その時間を自己研鑽に充てろ!)」
  • 「ちゃんと自炊しようとすると結局高くつく!」
  • 「一人だと食材を使いきれず無駄にしてしまう!」
  • 「最近はコンビニ飯でも美味しいし健康的だから自炊する理由がない!」

まあどれもおっしゃる通りで、実際僕もどちらかというと外食派だったのですが、最近は下記のような理由から自炊派に変わってきています。

料理は積み上がるスキルでありゲームである

一度作れるようになったレシピは、そのレシピをブックマークなどしておけば半永久的に作れるレシピとなります。僕はこういった、やればやるだけ自分のスキルになっていくような作業が大好きです。

そして、自炊とは下記の6つの値がなるべく大きいレシピを発掘していくことだと考えています。

  • 安い
  • 健康的
  • 美味しい
  • 作りやすい
  • 洗い物が少ない
  • 作り置きしやすい

仮に上の6つを完璧に満たすレシピを自分のものにできれば、もはや自炊しない理由がないと思います。そして、上記で紹介したような外食派の反対意見は、ただ単に自炊の経験不足で6つの値が高いレシピを見つけられていないだけなのではないでしょうか。

僕の紹介した「ツナときのこのワンポット醤油パスタ」は、「❻作り置きしやすい」を除いた5つの値がかなり高いパフォーマンスをほこっています。このようなレシピを探求していくことが、自炊の醍醐味だと思います。特に「❸美味しい」は人によって味覚が違うので、“良いレシピ”は人の数だけあります。

料理には瞑想効果(マインドフルネス)がある

平日は常に仕事に追われていながら、空いた時間もついついスマホを見てしまって無意識に脳に情報を詰め込みまくる日々。僕を含むそんな現代人には、何か完全に頭を切り替える時間が必要だと感じています。
そういった背景を理由に、最近はサウナや筋トレが流行っていることと思いますが、料理も完全にそのうちの一つだと思います。

頭の中で調理の手順を考えつつ、焦がさないように火加減に気をつけながら手作業をしている時間。その没頭感が、かなり脳をスッキリさせてくれているという体感があります。

外食にはストレスが付きもの

行きつけの定食屋に行ったらたまたま混んでいて30分近く待たされたり、隣の席の人の貧乏ゆすりが激しくて食事に集中できなかったり、食べたかったメニューが品切れになっていたり…
せっかくの楽しい食事が、些細なことでストレスになってしまう経験もよくあります。これは店が悪いのではなく、もともと外食にはそういったトラブルが付きものだという前提の上でお店に行くことが大切です。

その一方で、自炊にはそういった変数がない分、安定的に幸せを供給してくれる効果があるように思います。

まとめ:フライパンに投資して、料理スキルを積み上げよう

何かを始めるにはまず道具に投資をするという行動は大切です。僕もこのビタクラフトのステンレスフライパンを買ってから、かなり自炊をするようになりました。
ぜひ皆さんもこの一生モノのフライパンと一緒に一生モノの料理スキルを身につけていってはどうでしょうか?

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